ヴィオラ・ダ・ガンバ製作

ヴィオラ・ダ・ガンバ製作

イタリア産の良質な木材を使用してオーダーメイドで製作いたしております。ご希望のモデルやサイズ(胴長・弦長)、装飾などご相談ください。



価格表 Price list


6弦パルドゥシュ・ド・ヴィオル 6strings Pardessus de viole

¥735,000(税込¥808,500)

モデル:Michel Colichon 


トレブル・ガンバ Treble viol

 ¥787,500(税込¥866,250)

モデル:Michel Colichon / Joachim Tielke 


   テナー・ガンバ   Tenor viol

¥945,000(税込¥1,039,500)

モデル:Henry Jaye / John Rose / Pelegrino di  Zanetto 


6弦バス・ガンバ    6strings bass viol

¥1,155,000(税込¥1,270,500)

モデル:Henry Jaye 1624 / Barak Norman 1696 / Claude Pierray 1712


7弦バス・ガンバ 7strings bass viol

¥1,260,000(税込¥1,386,000)

モデル:Michel Colichon 1683 / Henry Jaye 1624


8弦バス・ガンバ 8strings bass viol

 ¥1,365,000(税込¥1,501,500)

モデル:Benoît Fleury 1759 


ヴィオラ・ダモーレ Viola d'amore

¥1,050,000(税込¥1,155,000)

モデル:Late 18th century French


モデルはいくつかご用意いたしておりますが、他にご希望のモデルがございましたらご相談ください。


価格は装飾なしの仕様(ヘッドはオープンスクロール/パフリングはシングル表板のみ)になります。

ヘッドやペグボックス、ネックの彫刻やボディの装飾(ダブルパフリング)等はオプションとして別途料金を頂きます。

製作期間は通常4ヶ月ほどいただきます。装飾等の仕様や、他のオーダーの状況により、お時間を頂く場合がございます。

~今までに製作した楽器を製作年順にご紹介します~

在庫のあるものは、試奏可能ですのでお問い合わせください。

7弦ヴィオラ ・ダ・ガンバ 2023

ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦バス 2023
モデル:ミシェル・コリション 1683年パリ
7string bass viol 2023
Michel Colichon Paris, 1683 model
ボディはパリの博物館に収蔵されている1683年のコリション(現存する最も古い年代のコリション)がモデルです。
スクロールや指板、テールピース等にメキシコ貝の装飾を入れました。和柄の七宝繋ぎがモチーフです。表板には同じく七宝繋ぎのロゼッタを取り付けました。


弦長680mm、胴長668mm、中くらいサイズの7弦ヴィオルです。
表板:スプルース削り出し
裏板、横板、ネック:メープル
指板、テールピース、ペグ、ナット、フックバー:エボニー
ロゼッタ:ペアウッド・羊皮紙・メキシコ貝


SOLD OUT

7弦ヴィオラ ・ダ・ガンバ 2023

ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦バス 2023
モデル:ミシェル・コリション 1683年パリ
7string bass viol 2023
Michel Colichon Paris, 1683 model

ボディは前作と同じくパリの博物館に収蔵されている1683年のコリションがモデルです。ヘッドの彫刻は布の被り物を纏った女性のモチーフです。布がペグボックスに巻きつくようにデザインしました。
今回の弦長は670mmで少し短く設計してあります。

弦長:670mm
表板:スプルース削り出し
裏板、横板、ネック:メープル
指板、テールピース、ペグ、ナット、フックバー:エボニー

SOLD OUT
7弦ヴィオラ・ダ・ガンバ 2022
ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦バス 2022
モデル:ミシェル・コリション 1683年パリ
(ヘッドの彫刻は1693年のコリション)

7string bass viol 2022
Michel Colichon Paris, 1683 model
(Carved head : Colichon 1693 model)

ボディはパリの博物館に収蔵されている1683年のコリション(現存する最も若い年代のコリション)がモデルです。ヘッドの彫刻はジュネーブにある1693年のヴィオル(おそらくコリション最後の楽器)をモデルに製作しました。耳が長く、頭にターバンを巻いて髭を生やした男の顔で、サイドとバックにはアカンサスの葉が伸びています。神話の登場人物なのでしょうか…。想像すると面白いですね。
弦長は680mm、胴長は668mm、中くらいサイズの7弦ヴィオルです。今回はオプションで裏板にもパフリングを入れました。

弦長:680mm
表板:スプルース削り出し
裏板、横板、ネック:メープル
指板、テールピース、ペグ、ナット、フックバー:エボニー
SOLD OUT

ヴィオラ・ダモーレ 2021

ヴィオラ・ダモーレ 2021年

18世紀後半 フレンチ・モデル

Viola d’amore 2021

Late 18th century French model

ヴィオラ・ダモーレは共鳴弦を備えた擦弦楽器です。フレットが無く、ヴァイオリンのように腕で構えて演奏しますが、ヴィオラ・ダ・ガンバ属の楽器になります。共鳴弦は演奏弦の下側に配置され、指板の中を通ってペグボックスの裏側から3つのナットを経てペグに到達します。なかなか複雑な構造の弦楽器です。共鳴弦の効果によるとても甘い音色が特徴です。バリトンの兄弟とも言えるかもしれません。

モデルは18世紀後半フランスのジャン・ニコラ・ランベール(Jean-Nicolas Lambert)によるヴィオラ・ダモーレを基にデザインしました。目隠しの天使のヘッドはLove is blind「恋は盲目」をイメージしています。ダモーレのヘッドで最もよく見られる装飾です。

弦長370mm 胴長388mm

表板:スプルース

裏板、横板、ネック:メープル

指板、テールピース:エボニー、メープル

ナット:エボニー

ペグ、ボタン:ローズウッド

SOLD OUT

7弦バス・ガンバ 2021

ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦バス 2021

モデル:作者不詳 1750年頃 チロル地方

7string bass viol 2021

Anonymous, Tyrol, ca.1750 model

今回は少し珍しい形のヴィオラ・ダ・ガンバです。何やらチェロのような形をしていてヴァイオリン属の楽器を弾かれる方にはお馴染みの形かもしれません。モデルは1750年頃にチロル地方で作られた作者不詳のオリジナル楽器です。持ち主であるヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の福沢宏さんにご協力いただき、楽器の採寸と型取りをさせていただきました。この楽器、実はスタジオジブリの「耳をすませば」に登場する聖司くんのおじいさんが弾いているヴィオラ・ダ・ガンバのモデルにもなった楽器です。福沢さんは劇中のカントリーロードで実際にヴィオラ・ダ・ガンバの演奏を担当されています!

オーダーしてくださったお客様は「耳をすませば」の大ファンということで、モデルとなったオリジナルの楽器にできるだけ忠実に再現しました。ボディのサイズはかなり大きく、ネックが短いため普通のヴィオラ ・ダ・ガンバとして使うには難しいかもしれません。特別なご注文として製作した少し特殊な楽器です。

ヴィオラ・ダ・ガンバは時代と国によって様々なスタイル(形、サイズ、装飾、弦の数、音色、奏法、等々…)があり、とても奥が深く楽しい楽器です。

弦長:690mm

表板:スプルース

裏板、横板、ネック:メープル

指板、テールピース、ペグ:ローズウッド

ナット、フックバー:エボニー

SOLD OUT

6弦バス・ガンバ 2021

ヴィオラ・ダ・ガンバ 6弦バス 2021

モデル:バラク・ノーマン 1696年 ロンドン

6string bass viol 2021

Barak Norman, London, 1696 (private collection in Japan) model


バラク・ノーマンによる1696年の楽器をモデルに製作しました。ノーマンは今日最もよく知られたイギリスのヴィオラ・ダ・ガンバ製作家と言えるでしょう。50を超えるバス・ガンバと2本のトレブル・ガンバが現存し、またいくつかのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロも残されています。ノーマンは1690年頃までにロンドンのセント・ポール(聖パウロ)大聖堂付近に彼自身の工房を開いたことがわかっています。今回モデルにした楽器はその頃に作られた小さなサイズのバス・ガンバです。(ベルリンの楽器博物館に収蔵されている1697年のガンバとほぼ同サイズ)

今回は小さなバス・ガンバというご要望をいただき、いくつかあるモデルの中からノーマンを選びました。ボディーは装飾無しのシンプルな仕上げで、スクロールに花の彫刻を入れました。

弦長:640mm

表板:スプルース 3ピース(センター曲げ・両サイド削り)

裏板、横板、ネック:メープル

指板、テールピース:ペアウッド

ペグ:ボックスウッド

ナット、フックバー:黒柿

SOLD OUT

トレブル・ガンバ 2021

トレブル・ガンバ 2021

フレンチスタイルのトレブル・ガンバです。ボディはミシェル・コリションのパルドゥシュを元にデザインしました。ヘッドや裏板・横板のボーダー(メープル&ペアウッド)は同じくパリのルイ・ゲルサン(コリションよりも少し後の時代)のスタイルを取り入れました。今回はその他にもオーダーしてくださった方のご依頼で装飾が色々と入っています。

ボディは中くらいのサイズで高音から低音までしっかりと鳴らすことができます。


弦長:370mm

表板:スプルース

裏板、横板:メープル、ペアウッド

ネック:メープル

オプション内容:ヘッド彫刻 / ペグボックス前面・側面・裏面彫刻 / ネック付け根彫刻 / 裏板・横板ボーダー / 表板・裏板ダブルパフリング / 指板・テールピース装飾

SOLD OUT 


8弦 バス・ガンバ 2020

ヴィオラ・ダ・ガンバ  8弦バス 2020

モデル:ブノワ・フルーリー 1759年 パリ

8string bass viol 2020

Benoît Fleury, Paris, 1759 model


8弦バス・ガンバは7弦バス・ガンバの高音側にg線が追加された楽器です。オリジナルはブノワ・フルーリーによって1759年に作られた楽器が1本だけパリの博物館に残されています。ラモーのクラヴサンコンセールを弾くための楽器とされ、非常に稀なガンバです。最近は8弦で録音したCDもいくつか出ていますね。

裏板と横板はメープルとローズウッドを使用しました。本来フレンチはメープルとペアウッドの組み合わせが多いのですが、今回は材料調達の都合上ローズウッドを使いました。ちょっとジャーマンっぽくなりました。

パルドゥシュと同じくピッチは当時パリで主流だったヴェルサイユピッチ(390Hzくらい)で使用する楽器です。

弦長:675mm

表板:スプルース

裏板、横板:メープル、ローズウッド

ネック:メープル

6弦バス・ガンバ 2020

ヴィオラ・ダ・ガンバ 6弦バス 2020

モデル:クロード・ピエレイ 1712年 パリ

6string bess viol 

Claude Pierray, Paris 1712 model


パリのクロード・ピエレイによる1712年製の6弦バス・ガンバをモデルに製作いたしました。ヘッドはオープンスクロールに花のワンポイントを入れました。

弦長670mm

表板:スプルース削り出し

裏板、横板、ネック:メープル

SOLD OUT

テナー・ガンバ 2020

ヴィオラ・ダ・ガンバ テナー 2020年

モデル:ヘンリー・ジェイ 1667年 ロンドン

Tenor viol 2020

Henry Jaye 1667,London model

Henry Jayeは17世紀にロンドンのサザークで活躍した製作家です。彼が1667年に製作した楽器をモデルにしました。オリジナルはロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に収蔵されています。

ご注文により小ぶりのサイズに仕上げました。ヘッドはイングリッシュによく見られる伝統的なオープンスクロールです。


弦長 525mm

胴長 520mm

String length 525mm

Body length 520mm

表板:スプルース

裏板・横板・ネック:メープル

SOLD OUT

6弦バス・ガンバ 2019

 ヴィオラ・ダ・ガンバ 6弦バス 2019

モデル:クロード・ピエレイ 1712年 パリ

 6strings bess viol a

Claude Pierray, Paris 1712 model


ヘッドの彫刻モデル:René Imber, Lyon 1707.

パリのクロード・ピエレイによる1712年製の6弦バス・ガンバをモデルに製作いたしました。7弦が流行したフランスでも6弦の楽器は作られていたのです。ボディのシェイプはベルトランに似ています。ヘッドの彫刻は同時期にフランスのリヨンで製作されたルネ・インベルによる7弦のバス・ガンバのヘッドを参考にいたしました。

弦長675mm

表板:スプルース削り出し

裏板、横板、ネック:メープル

SOLD OUT

トレブル・ガンバ 2019

トレブル・ガンバ 2019

ボディのシェイプはハンブルクのヨアヒム・ティルケ"Joachim Tielke"がモデルです。表板、裏板の縁取りと裏板の中心に装飾を入れました。ヘッドはオーダーしてくださった方のご希望で龍になりました。塗装も渋めに仕上げになっています。ちょっと小ぶりのトレブル・ガンバです。

弦長 370mm 胴長 355mm


Treble viol 2019

Tielke style / Japanese dragon head

String length 370mm

Body length 355mm

SOLD OUT

ルネサンス テナー・ガンバ 2019

ルネサンス ヴィオラ・ダ・ガンバ テナー 2019

モデル: イタリアン(16世紀前半~中頃) 

Pelegrino di Zanettoのルネサンス・ガンバ(バス)を元にデザインしました。コーナーレスのギターシェイプが特徴です。ザネットが活躍したブレシアではガスパロ・ダ・サロなどのガンバにもギターシェイプのものが良く見られます。

ペグボックスの形状は同時代のバイオリンやヴィオローネなどを参考にデザインしました。1~6弦まで裸ガット弦を張っています。バロック期のガンバとはまた違った音色をお楽しみいただける楽器です。


胴長516mm 弦長523mm


Tenor viol Renaissance

Italian model 2019

body length 516mm

string length 523mm

SOLD OUT

7弦バス・ガンバ Michel Colichonモデル 2019

ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦バス2019  

モデル:ミシェル・コリション 1683年 パリ

7strings bass viol 

Michel Colichon 1683 Paris model

コリションのバス・ガンバの特徴は表板の製作方法にあります。当時パリではロンドン製の古いガンバが人気でした。コリションはそれらの楽器に広く用いられていた”曲げ”による表板の製作方法を取り入れました。複数枚の板を熱で曲げ、組み合わせます。アーチの形に曲げることにより、木の繊維を断つことなく薄くて丈夫な表板を作ることができるのです。

ご注文主のオーダーでヘッドはシーサーの彫刻です。なかなか珍しい和風のガンバとなりました。

弦長685mm

表板:スプルース7枚曲げ

裏板、横板、ネック:メープル

SOLD OUT 

6弦バス・ガンバ Henry Jaye 2018

6弦 ヴィオラ・ダ・ガンバ バス 2018年

モデル:ヘンリー・ジェイ 1624年 ロンドン

6 strings bass viol 2018

Henry Jaye 1624 London model


ヘンリー・ジェイモデルの小ぶりの6弦バス・ガンバです。オリジナルはパリの音楽博物館に所蔵されています。

ご注文主のオーダーでヘッドは天使の彫刻、ペグボックスのサイドとネックの根元はオリジナルと同じ模様の彫刻をいたしました。ペグはウィットナー社製のギアペグを取り付けてあります。


表板:スプルース曲げの7枚接ぎ

裏板、横板、ネック:メープル

弦長:670㎜

SOLD OUT


7弦バス・ガンバ Henry Jaye

ヴィオラ・ダ・ガンバ 7弦 バス

モデル:ヘンリー・ジェイ 1624年 ロンドン

Henry Jaye 1624 London model

ロンドンのサザークで活躍したJayeは当時最も優れたヴィオラ・ダ・ガンバ製作家と言われていました。モデルにした1624年のオリジナル楽器は第7弦が付け足された状態でパリの音楽博物館に収蔵されています。17世紀後半~18世紀にかけてヴィオラ・ダ・ガンバが流行したパリでは、古いイギリス製の楽器がとても人気だったようでフランス人たちは輸入したイギリス製の6弦バス・ガンバに第7弦を付け足して使うことがあったようです。

表板は曲げの7枚接ぎです。楽器自体は小ぶりですので構えやすいサイズになっています。

弦長675㎜

表板:スプルース7枚接ぎ

裏板、横板、ネック:メープル

SOLD OUT

パルドゥシュ・ド・ヴィオル Michel Colichon

パルドゥシュ・ド・ヴィオル

モデル:ミシェル・コリション 製作年不詳 パリ

6 strings Pardessus de viole

Michel Colichon Paris  model

パルドゥシュ・ド・ヴィオルはヴィオル属の中で最高音の楽器です。調弦はバイオリンよりも高く g'-d-a-e-C-G となっています。17世紀末~18世紀後半という短い期間にフランス貴族たちの間で流行しました。この短い期間でしか弾かれることがなかったにも関わらず、多くのパルドゥシュ・ド・ヴィオルが現存していることが当時の流行ぶりを物語っています。 

モデルとしたオリジナルの楽器はニュルンベルクのGermanisches National Museumに収蔵されています。


弦長:310㎜

表板:スプルース 削り出し

裏板、横板、ネック:メープル